フリーソフトの動画編集ソフトは色々ありますが、有料ソフトの一部機能が使えるだけのものをフリーソフトと呼んでいるものがほとんどです。そんな中、Shotcutはオープンソースで開発された、完全無料の動画編集ソフト。全ての機能を無料で使うことができます。
海外製ですが、日本語版のソフトも用意されているので、安心して使うことができます。ユーザーインターフェイスに癖がある為、初めは使いにくいところがありますが、シンプルな作りなので、慣れると使いやすく感じるようになるでしょう。カットやトリミング、テロップやBGMの追加といった基本的な編集作業はもちろん、動画に各種エフェクトを追加したり、クロマキー合成まで行うことができ、有料ソフトに引けを取らない高性能な動画編集ソフトです。これから動画編集を始めるという方は、ぜひ使ってみて下さい。
まだ、お持ちでない方は下記の公式サイトからダウンロードしてみましょう。
公式サイトURL:https://shotcut.org/
Shortcutのフィルタ機能を使うことによって動画にエフェクトをかけることができます。エフェクトとは、動画に加工を施すことによって、何かしらの効果や影響を加えることをいいます。具体的には、カラーで撮影した動画をモノクロに変えるなど、動画のイメージを変えたり、編集の繋ぎの部分で映像を、フェードアウトさせながら次の動画につなげて、見栄えを良くしたりするのに使われます。
ここからはそんなフィルタ機能の使い方を具体的に説明してまいります。
① エフェクトを追加したい動画を読み込む
Shotcutを起動したら、上部のメニューバーにある「ファイルを開く」を選択(※画像1参照)。すると「ファイルを開く」のダイアログボックスが表示されてPC内のファイルを選択できるようになるので、編集に使う動画を選びましょう。すると動画が読み込まれて中央に表示されます。
表示されたら中央の動画を下段のタイムラインウィンドウにドラッグ&ドロップ。動画のタイムラインが表示されます。複数の動画素材を繋ぎ合わせたい場合は、同様にフ
ァイルを読み込み、1回目に選んだ動画のタイムラインの後ろにドラッグ&ドロップしてタイムラインに表示させましょう。(※画像2参照)
画像1
画像2
② フィルタをかける
はじめに、タイムライン上でフィルタをかけたい動画のクリップを選択。上部のメニューバーにある「フィルタ」か、画面左部の「フィルタタブ」をクリックしましょう。画面の左部にフィルタパネルが開きます。フィルタパネル内の「+」マークをクリックすると、フィルタパネルに使用可能なフィルタの一覧が表示されます。パネル上部のタブを切り替えることで、「お気に入り」「映像」「音声」「Time」のそれぞれの種類のフィルタに表示を切り替えられます。使用したいフィルタを選択しましょう。フィルタ選択すると各種パラメータが表示されるので、適宜、パラメータを調整しましょう。
・「お気に入り」 お気に入り登録したフィルタを表示。フィルタ前にある「*」マークをクリックすることでお気に入り登録できる。
・「映像」 映像に適用できるフィルタの一覧を表示
・「音声」 音声に適用できるフィルタの一覧を表示
・「Time」 映像の速度を変更できる「Time Remap」を表示
画像3
③ 使用可能な主な映像フィルタ
初めて動画にエフェクトをかける際、映像のエフェクトを使う方が多いかと思われます。そこで、ここでは、利用可能な映像フィルタの中で、代表的なものを紹介していきます。
▼映像のフェードイン、フェードイン
動画の開始時、終了時によく使われるエフェクトです。黒画面と映像に自然に切り替えることができます。フィルタタブ内の映像タブを選択すると下の方に「映像のフェードアウト」のフィルタが表示されているので、スクロールさせ選択しましょう。(※画像4参照)
選択するだけでフェードインなら動画の始まりに、フェードアウトなら動画の終わりにエフェクトがかかるので、再生して確認。フェードイン、フェードアウトのかかり具合を調整したい場合は長さのパラメータ数値を変更することでかかり具合を調整できます。緩やかにエフェクトをかけたい場合は長めに、エフェクトのかかりをキレ良くしたい場合は短めに設定しましょう。(※画像5参照)
画像4
画像5
▼レトロな映像のように見せる
動画編集で回想シーンを挿入する場合など、映像をあえて古いもののように見せるエフェクトがよく使われます。そのように動画を加工したい場合は、「レトロ」と頭に付いているフィルタをしようするとよいでしょう。
慣れないうちは、好みのフィルタを重ね合わせて使うだけでも十分な効果が得られるでしょう。慣れて来たら、各々のフィルタにパラメータが有るので数値を調整して、完成度を高めましょう。
【レトロフィルタ一覧】
・「レトロ:Technocolor」 フィルム撮影した時のような色彩に加工。
・「レトロ:ほこり」 フィルムのほこりよごれを再現することが可能。
・「レトロ:傷」 フィルムの傷を再現。
・「レトロ:映写機」 古い映写機で映し出した時のように光を不安定にして古めかしく見せる。
・「レトロ:粒子」 粒子を漂わせてレトロに見せる。
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▼モザイク
モザイクも動画編集でよく使われるエフェクトです。個人情報保護のために用いたり、何が写っているのかを当てるクイズ等でも使われたりすることも多いです。映像フィルタ内のモザイクを選択することで使用可能です。
幅と高さのパラメータを調整することでモザイクのかかり具合を調整することが可能です。
数値が大きければ大きいほど大きなモザイクになり、映像が不鮮明になり、小さくするほどモザイクのかかり具合が少なくなって鮮明な画像になります。
用途に応じてパラメータを調整しましょう。
▼キーフレームを利用してエフェクトのかかり具合の強弱をつける
フィルタを使い慣れてくると「初めはかかり具合を強くして、段々かかり具合を弱くしたい」というように細かく加工を調整したくなるでしょう。そのような時に便利なのがキーフレームの機能です。全てのフィルタ、全てのパラメータに適応可能なものではありませんが、パラメータ数値の横に「ストップウォッチ」のアイコンが表示されているもので利用可能です。
パラメータ横の「ストップウォッチ」のアイコンをクリックすると、画面下部のタイムライン表示がキーフレームタブに切り替わり、利用可能なパラメータにキーフレームのタイムラインが追加されます。加工具合を調整したい時間にタイムラインのシークバーを移動させ、キーフレーム内の各パラメータにある「ストップウォッチ」アイコンをクリックすることでキーフレームを追加することができます。
キーフレームをクリックしてパラメータの数値を調整することで、キーフレームごとのエフェクトのかかり具合を調整することが可能。動画中のエフェクトの強弱を動的に調整することができます。
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▼サイズ・位置・回転
動画のサイズを拡大縮小したり、回転させたりすることができます。サイズ変更、回転共にキーフレームを用いることができるので、動画をくるくる回転させたり、小さい動画が徐々に大きくさせたりするような動的なエフェクトをかけることも可能です。
キーフレームに関しては上記のキーフレームの項目を参照してください。
▼クロマキー合成
クロマキー合成を行う場合は、背景にしたい動画を準備。続いて合成したいメインの動画を背景色1色で用意します。まず初めに、背景にしたい動画を上記の「①エフェクトを追加したい動画を読み込む」に従って読み込みます。
次に画面下部のタイムラインメニューの三本線のアイコンをクリック。表示されたメニューで「トラック操作」→「映像トラックを追加」の順にクリックします。(※画像9参照)するとタイムラインに新しいトラック(メインの動画の置き場所)が作成されます。作成されたら、「①エフェクトを追加したい動画を読み込む」の手順に従って今度は合成したいメインの動画を読み込みます。読み込んだら、新しく追加したトラックに背景動画をドラッグ&ドロップします。(※画像10参照)
ドラッグ&ドロップが終わったら動画にクロマキー:シンプルのフィルタを追加します。これでクロマキー合成が完成、メインの動画の背景に背景動画が合成されます。万一、メインの動画の背景が透過されない場合はパラメータにあるスポイト型のアイコンをクリックしてから、中央に表示されている動画の背景色をクリックしてみましょう(※画像11参照)
画像9
画像10
画像11
④ Shotcutでフィルタをかけた動画の書き出し方
動画の加工が終わったら作成した動画を書き出しましょう。はじめに上部メニューバーの「書き出し」をクリックしましょう。選択すると左部に書き出し用のメニューが表示されます。プリセットから動画形式を選び、「ファイル書き出し」ボタンをクリックすることで書き出しすることができます。動画形式は特にこだわりが無ければ「WMV」や「MPEG」を選択、ユーチューブに使う動画なら「You Tube」を選択しましょう。
いかがでしたか。少々使い方に癖があるので慣れるのに時間はかかりますが、無料で高性能な機能まで使えるShotcutは、動画編集ソフトを初めて使ってみたいという方の強い味方です。「いきなり有料ソフトを試すのハードルが高い」と感じている方は、ぜひShotcutを使ってみて下さい。
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